エネうる通信【コラム】

2022年8月29日

野立て太陽光発電ってどう?メリット・デメリット、設置費用を徹底解説

住宅や工場など建物の屋根や屋上ではなく、直接地面に太陽光発電を設置することを「野立て」といいます。郊外の土地や山の斜面などに、ソーラーパネルが設置されている様子を見たことがある方も多いでしょう。

野立て太陽光発電には、発電だけでなく、普段使用されていない土地や使いにくい土地を有効活用する意味合いもあります。

今回は、そんな野立て太陽光発電のメリットやデメリット、気になる設置費用などについてご紹介します。

野立ての太陽光発電とは

太陽光発電というと、住宅や工場など建物の屋根や屋上に設置しているソーラーパネルをイメージする方も多いでしょう。

それに対し、郊外や田舎の土地で直接地面に太陽光発電装置を設置することを「野立て太陽光発電」といいます。

太陽光発電は、太陽の光によって発電した電気を電力会社に売電することで利益が出る仕組みですが、野立て太陽光発電は一般的な太陽光発電に比べて規模が大きいため、安定して高い利益を生み出すことができるのが特徴です。

野立ての太陽光発電を設置する方法や土地の広さ

ここでは、野立て太陽光発電を設置する際の方法や、設置するにあたって必要となる土地の面積について簡単に解説します。

設置方法

野立て太陽光発電は、元々の地盤の強度や設置する太陽光発電の規模などによって設置方法が異なります。
以下に、主流となっているスクリュー杭工法の流れをご紹介します。

【スクリュー杭工法の流れ】

  1. 位置出し:スクリュー杭を打ち込む場所を測定します。
  2. 基礎工事:地面にスクリュー杭を打ち込みます。
  3. レベル合わせ:スクリュー杭の深さを調整して高さを合わせます。
  4. ケーブルの設置:ケーブルの埋没配管を行います。
  5. 防草シートの設置と砕石:防草シートを使用した方が手入れが楽になります。
  6.  架台の取付け:設置したスクリュー杭に架台を乗せ、ボルトで固定します。
  7. ソーラーパネルの設置:パネルを設置後、パワーコンディショナーやケーブルと接続して完成です。

太陽光発電の規模にもよりますが、完成までは大体6ヵ月前後が目安となります。
土地の状態によって整地が必要な場合は、さらに時間がかかることもあります。

必要な面積

野立て太陽光発電を設置する際、基準となる必要面積は1kWあたり最低10㎡です。
この数字と外周の面積をもとに、以下の計算式に当てはめて総面積を算出します。

【総面積の計算式】
発電量(kW)× 1kWあたりの必要面積(10㎡)+ 外周の面積

外周の面積を加えるのは、野立て太陽光発電を設置する際は、パネルだけではなく付属機器やフェンス、メンテナンス用の通路などを確保するためのスペースが必要となるためです。

例えば、50kWの野立て太陽光発電を導入すると仮定してみましょう。
「50kW × 10㎡ = 500㎡」となり、最低でも10m×50mの土地が必要ということが分かります。

四方に最低1mの間隔を空けると想定すると、最低でも12m×52m=624㎡の敷地面積が必要となります。

野立ての太陽光発電を設置する際の手続き

産業用太陽光発電は、大きく分けて「10kW〜50kW未満」「50kW以上」の2種類となり、区分によって条件が異なります。

それぞれの違いは、以下の通りです。

【太陽光発電の設置条件】
発電容量 設置条件
10kW〜50kW未満(一般用電気工作物) 第1種電気工事士 または 第2種電気工事士へ依頼すること50kW以上(自家用電気工作物) 第1種電気工事士 または 認定工事従事者へ依頼すること

上記の条件に加え、以下の内容が義務付けられています。

  • 電気工作物を維持すること
  • 保安規定を経済産業省へ届け出ること
  • 電気主任技術者を選任して届け出ること

経済産業省に届け出る前に、電力会社などと「接続契約」を結んでおかないと、事業計画を認定してもらうことができません。

電力会社から送付される「工事費負担金通知書」や「太陽光計画書」などが証明書類となるため、大切に保管しましょう。

野立ての太陽光発電のメリット

野立ての太陽光発電には、自宅や工場などの屋根に設置する太陽光発電とは違ったメリットがあります。
具体的にどういった点が違うのか、順にみていきましょう。

長期的に安定した収入が得られる

野立て太陽光発電は、固定価格買取制度(FIT制度)を活用することで、長期にわたり安定した利益が見込めることが特徴です。

固定価格買取制度とは、たとえ市場が変動したとしても、20年間同じ価格で電気を買い取ることを国に約束されている制度です。

通常5kW程度の家庭用太陽光発電は買取期間が10年となっているため、それに比べると倍の期間安定した収益が得られることになります。

高い利回りが期待できる

他の投資方法に比べるとランニングコストが低くローコストで高い利回りが期待できるのもポイントです。

例えば不動産投資であれば、空室や家賃滞納などのリスクが生じやすく、利回りは4~6%が一般的と言われています。

しかし、野立て太陽光発電の場合は適切に検査やメンテナンスを行っていくことで、10%以上の利回りを維持することができる可能性もあります。

土地を有効的に活用できる

野立て太陽光発電には、普段使っていない土地や使いにくい土地を有効活用する意味もあります。

住民の少ない田舎の土地や山の斜面などは、宅地としては活用できなくても、日当たりさえよければ太陽光発電には最適です。

土地を所有する人の中には処分したいと考えている人も多く、土地の値段も安価なため、費用を抑えて大型の野立て太陽光発電を設置することができます。

家庭用太陽光発電よりも出力が大きい

野立て太陽光発電は、家庭用太陽光発電に比べると当然発電量も大きくなります。
その分初期費用はかかりますが、例えば10%の利回りが維持できれば10年ほどで初期費用は回収でき、その後はランニングコストを除いた全ての収益が手元に入ることになります。

また、将来的に自家消費に切り替えたり、一部を太陽光発電に頼ったりすることで、電気代の負担が大幅に減らせます。

野立ての太陽光発電のデメリット

野立て太陽光発電にはメリットが多い反面、デメリットもあります。
運用を始めてから「こんなはずじゃなかった!」と後悔しないよう、あらかじめよく理解しておくことが大切です。

近隣トラブルになる可能性がある

野立ての太陽光発電は大規模になることから、それが原因で近隣住民からクレームが出るケースがあります。

最も多いのがソーラーパネルからの反射光のトラブルや、パワーコンディショナーの騒音トラブル、景観が損なわれたことに対するクレームなどです。

とくに反射光を巡るトラブルでは、過去に裁判沙汰になったケースもあるため、細心の注意が必要です。

これらのトラブルに対しては、設置者が個々に対処しなければなりません。

そのため、事前に挨拶回りをするなどして、近隣住民にいい印象を与えておくことが大切です。
野立て太陽光発電は、居住地から遠く離れた場所に設置するケースも珍しくありません。

すぐに対処できない状況であるなら、近隣トラブルへの意識が高く、万全な対策が行える業者を選んでおくと安心です。

災害を受ける可能性がある

近年は地震や台風など大規模災害が頻発しており、野立て太陽光発電もその影響を受ける可能性は否定できません。

大雨で地盤が崩れたり、暴風による倒木でパネルが破損してしまったというトラブルが実際に起こっています。

土地探しの際は事前にハザードマップを確認し、費用がかかったとしても耐久性を十分に配慮した設計にすることが大切です。

それに加え、自然災害補償のある保険にも加入しておきましょう。

太陽光発電を農地に設置する場合は手続きは必須

農地だった場所に太陽光発電を設置する場合は、農地以外の目的で使用するための「農地転用手続き」が必須です。

農地転用には都道府県もしくは農林水産大臣が指定する市町村の許可が必要となり、自分で行なう場合は、費用は1万円ほどです。

ただし書類や図面の作成や同意書の取得など、かなり時間と手間がかかってしまうことから施工業者や行政書士に依頼するケースも少なくありません。

行政書士に依頼する場合は20万円ほど費用がかかるため、コストパフォーマンスを考えた上で検討しましょう。

家庭用太陽光発電と比べ初期費用が高額

野立て太陽光発電の初期費用は、設置する規模にもよりますが1,500〜2,000万円と言われています。
有効な土地を所有していない場合は、土地の購入費用も必要となります。

ただし、太陽光発電の場合は比較的融資が受けやすい傾向にあり、会社員であっても年収400万円以上あればローンを組めるとされています。

借入額と回収期間を考えた上で、設置する太陽光発電の規模を検討しましょう。

野立ての太陽光発電の設置費用

野立て太陽光発電の初期費用は1,500~2,000万円程度とご紹介しましたが、分かりやすく言うと1kWあたり30万円程度が目安です。

その他、運営していくにあたって何にどれくらいの費用がかかるのか見ていきましょう。

初期費用

まずは、初期費用の内訳について以下にご紹介します。

【野立て太陽光発電の初期費用内訳】

  • 内訳 費用相場
  • 設備一式 1,200~1,500万円
  • 工事費用 300~500万円
  • 手続き費用 1~20万円

メインとなるのが、ソーラーパネルやパワーコンディショナー、各種ケーブルなど太陽光発電に使用する設備一式の購入費用です。

その他、敷地を囲うフェンスや除草シート、電子機器を雨風から守るために格納する集電箱などの設置費用も含まれます。

整地から機器の組み立て、電気工事までそれぞれ専門の業者が関わりますが、一括で請求されることがほとんどです。

諸費用

場合によっては、初期費用の他にも費用が発生することがあります

例えば、先にご紹介した通り、農地に太陽光発電を設置する場合は「地目変更費用」として20~40万円程度かかるのが一般的です。

また、太陽光発電の容量が50kWを超える場合は、電力会社との「接続検討費用」に21万円が必要です。

その他、特別な整地や電柱の設置が必要な場合は、その都度費用がかかるため注意しましょう。

メンテナンス費用

太陽光発電は、4年に1回以上の定期的なメンテナンスが法律で義務付けられています。
点検費用は1回につき10,000~20,000程度が相場です。

付属機器のメンテナンスについては、販売店によっては無料点検サービスがある場合がありますが、なければ別途20,000円程度かかります。

パワーコンディショナーは15〜20年に一度買い替えとなるのが一般的で、交換費用を含めて30〜40万円と考えておきましょう。

野立ての太陽光発電でよくある質問

これまで、野立て太陽光発電のメリット・デメリットや費用について解説してきました。
こちらでは、実際に野立て太陽光発電投資を始めるにあたり、よく耳にする質問について分かりやすく回答します。

固定価格買取(FIT)制度終了後はどうなるの?

固定価格買取制度の期限である20年が経過しても、電力会社など電気事業者との合意があれば継続して売電が可能です。

ただし、固定価格買取制度の価格からは下がってしまうため、それまでの売電価格は維持できないのが現状です。

その頃には太陽光発電設備も古くなってしまうため、メンテナンス費用や修繕費用を加味すると、コストパフォーマンスが極端に落ちる可能性も否定できません。

そんな時は、中古として売りに出すか、設備を撤去して土地を売却してしまうのも1つです。

どの程度の期間で設置費用の回収は可能?

一般的に、太陽光発電投資における初期費用の回収期間は10年前後と言われています。

太陽光発電装置は、長ければ30年以上使用できるとされているため、設置費用回収後は、ランニングコストを除き全て現金として手元に入ってくるのが大きなメリットです。

ただし、土地の費用が高額だったり、災害に見舞われてシミュレーション通りに収益が得られなかったりした場合には、回収にプラス1〜2年かかると考えておきましょう。

逆に言えば、太陽光発電を設置した土地が所有地であったり、天気に恵まれる時期が長かったりする場合は、10年に満たずに回収できる可能性もあります。

太陽光発電は、過去のデータや実績に基づいてシミュレーションが可能なため、他の投資に比べると収益率がシミュレーションから大きく外れることはないとされています。

長くても12年以内には設置費用が回収できると考えておいていいでしょう。

どの程度の期間で設置可能?

野立て太陽光発電装置の設置には、平均で6ヶ月程度かかるのが一般的です。

設置の流れを簡単に解説すると、まずは太陽光発電装置や付属機器を搬入し、そこから土台となる架台の設置作業を行い、そこにソーラーパネルを載せます。

その後、電気配線の工事が行われ、電力会社と連携した上で電力の売却システムが開始される仕組みとなっています。

早ければここまで3ヵ月程度で完了する場合もありますが、野立て太陽光発電の場合は除草や砕石など整地作業が必要となることが少なくありません。

また、水はけをよくするための基礎工事が必要になったり、木の伐採をしなければならなかったりなど大掛かりな作業が入ると6ヵ月以上かかることもあります。

今からでも野立ての太陽光発電は設置するべき?

結論から言うと、2022年現在50kW未満の産業用太陽光発電は、設置要件が厳しくなっています。

産業用太陽光発電の中でも10kW以上50kW未満の「低圧」と呼ばれる区分の太陽光発電においては、2020年度以降新たに設置する設置する場合「地域活用要件」という要件が適用されることになりました。

これにより、10kW以上50kW未満の小規模事業用太陽光発電は原則「全量買取」ができず、住宅用と同様に「余剰買取」一択となっています。

また、余剰買取とはいえ自家消費率30%を維持しなければなりません。

つまり、自宅やオフィスから離れた場所に新たに設置するのは難しく、これまでと同様に発電した電力を全量買い取ってもらうには、50kW以上の規模にする必要があるのです。

しかし、50kW以下だと絶対に全量売電が不可能かというとそうではありません。
実は、固定価格買取制度(FIT制度)では、所有者が変わったとしても売電価格はそのまま引き継がれる仕組みとなっています。

つまり、2020年度以前に設置された太陽光発電装置を中古で購入することで、全量売電が適用されるのです。

ちなみに、制度が施行された2012~2013年当初の売電価格は1kWhあたり40円(税抜)ですが、売電価格は毎年度見直され、2016年には24円、2020年には13円まで下がっています。

せっかく中古物件を探すのであれば、2012年により近い年に稼働がスタートした太陽光発電を選びましょう。

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野立て太陽光発電ならローリスクで安定した収入が得られる

いかがでしたでしょうか。

この記事を読んでいただくことで、野立ての太陽光発電のメリットやデメリット、設置にかかる費用などについてご理解いただけたと思います。

野立て太陽光発電は、家庭用太陽光発電に比べると利益率が高く、また他の投資と比べても安定した高利回りが期待できる投資方法です。

初期費用が高額になりますが、会社員であってもローンが組みやすく、10年前後で費用回収できることも大きなポイントです。

ただし無視できないデメリットもあるため、しっかりとリスクを理解し綿密なシミュレーションを行った上で始めることが大切です。

無料相談も受け付けているので、詳しくはエネうる公式サイトを参照してください。

この記事を書いた人

エネうる 広報部

エネうるの広報担当です。太陽光発電所の基礎知識を更新していきます。これから太陽光発電所の購入や売却をお考えの方は、ぜひご参考にしてください。

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