エネうる通信【コラム】

2022年10月21日

パワーコンディショナーの寿命は何年?故障の合図や交換の流れを解説

太陽光発電システムに欠かせない設備の一つが、パワーコンディショナーです。
パワーコンディショナーは、ソーラーパネルで生成した直流電力を交流電力に変換し、家庭に電力を提供しています。
機械である以上、長年使っていると故障や劣化が起きる可能性が高まります。

そこで本記事では、パワーコンディショナーの寿命や故障の合図、交換のメリット・デメリットや流れを紹介します。
太陽光発電システムを運営している方、パワーコンディショナーについて詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

パワーコンディショナーの寿命は何年?故障の合図や交換の流れを解説

パワーコンディショナーの寿命は何年?

一般的なパワーコンディショナーの寿命は、エアコン・テレビ・冷蔵庫・電子レンジなどと同じく、10〜15年程度と言われています
国税庁が定めるソーラーパネルの法定耐用年数は17年であるものの、実際には20〜30年、長くて40年以上使い続けられるケースもあります。つまり、太陽光発電システムを運営する期間で、少なくとも1〜2回はパワーコンディショナーを交換する可能性が高いです。

パワーコンディショナーは直流電力を交流電力に変える精密機器です。
長年使い続けていると、半導体やコンデンサー・フィルターなどが劣化しやすくなります。
また、パワーコンディショナーは温度上昇や湿気に弱く、設置環境の影響を受けやすいです。こまめな自主点検に加え、設置から10年経過する前後で一度メンテナンスを行うのが良いでしょう。

パワーコンディショナーが故障した時に起きること

パワーコンディショナーが故障すると、太陽光発電ができなくなるほか、発火事故に繋がる恐れも考えられます。
以下で、パワーコンディショナーが故障する原因と、故障を知らせる合図について見ていきましょう。

パワーコンディショナーが故障する原因

パワーコンディショナーが故障する主な原因として、自然災害汚れが挙げられます。

太陽光発電設備は屋外に設置されているため、天候の影響を大きく受けます。
大雨や台風の際、パワーコンディショナー本体の隙間から雨水が入り込み、内部の基盤がショートしてしまうケースが多いです。また、風で飛んできた物体が当たり、上面のガラス部分を割ってしまうこともあります。さらに、落雷により監視システムも故障し、不具合が起きたこと自体に気づかない可能性も高いです。

パワーコンディショナーのフィルター部分が目詰まりした場合も、故障が起きやすいです。
本体から発せられた熱を外に逃がす排気口が塞がれてしまうため、システムに異常をきたしてしまいます。

表示モニターにエラーコードが表示される

通常、パワーコンディショナーに不具合が起きた場合、表示モニターにエラーコードが表示されます。表示形式はメーカーによって異なるものの、「E-27」「112」など英語や数字によって構成されるのが一般的です。
エラーコードの内容は、自力で対処できるものと、専門業者による対処が必要なものに分かれます。例えば、「使用電力が出力電力を超えている」といったエラーの場合、家庭内での電力使用量を抑えれば問題ないでしょう。一方で、「特定の機械・設備からの異常検出」といったエラーの場合、自力での対処が難しいため、専門業者に点検・修理を依頼する必要があります。

発電量が大幅に減少する

また、パワーコンディショナーが故障すると、発電量が大幅に減少するケースがあります。
直流電力が交流電力に正しく変換されないため、変換効率が落ちるのと同時に発電量も減ってしまうためです。
通常と比べて発電量が少ない場合は、パワーコンディショナーやその他の設備の不具合が疑われます。異変に即座に気づけるように、普段から発電量を適切に記録しておきましょう。

パワーコンディショナーを交換しないとどうなる?

パワーコンディショナーを交換せずに使い続けると、徐々に電力の変換効率が落ちていきます。変換効率の低下に比例して発電量も減少するため、売電収入も減ってしまいます。
また、経年劣化が進むと、突然の停電や発電停止、火災などの思わぬ事故に見舞われるリスクが高まります。
長く安全に太陽光発電を行うためにも、耐用年数が近づいたパワーコンディショナーはメンテナンスや交換を検討しましょう。

パワーコンディショナーの故障ではなく耐用年数(寿命)が経過している可能性も

パワーコンディショナーの調子が悪くなった場合、機器や部品の故障ではなく、耐用年数が経過していることが原因かもしれません
パワーコンディショナーはソーラーパネルよりも寿命が短いため、同じ太陽光発電システムを継続して使っている場合でも、先にパワーコンディショナーだけが劣化する可能性があります。
日頃の点検はもちろんのこと、使用開始10年を目安に注意深く調子を確認しましょう。

パワーコンディショナー本体を交換する際のメリット

パワーコンディショナーが機能しなくなったり、調子が悪くなったりした場合は、本体の交換を検討するのがおすすめです。
では、パワーコンディショナー本体を丸ごと交換するメリットは何でしょうか。

部品の交換を繰り返し行うよりもお得

購入から間もない新しいパワーコンディショナーであれば、故障箇所の部品交換・修理のみでも問題ないかもしれません。
ただし、既に寿命が近いパワーコンディショナーの場合、故障箇所の部品だけを交換しても、すぐに他の箇所に異常が見つかったり、本体が寿命を迎えて機能しなくなったりする可能性が高いです。
部品の交換を繰り返して行うと手間がかかるほか、その分費用もかさんでしまいます。
また、購入から年が経つにつれ、部品の在庫が品薄になってしまうかもしれません。

最新のパワーコンディショナーを使える

本体を交換すれば、最新モデルのパワーコンディショナーを使えます。
年を追うごとに、パワーコンディショナーの変換効率や省エネ性は向上し、デザインやサイズも多様化しています。
最新モデルを導入して発電量が上がれば、より効率的かつ経済的に太陽光発電を行えるでしょう

パワーコンディショナー本体を交換するデメリット

一方で、パワーコンディショナー本体を交換する際は、本体設備代金に加えて工事代金がかかります。数十万円単位でまとまった費用が必要となるため、購入から5〜6年しか経過していない場合や修理が続くと、経済的なダメージとなりかねません。

また、以前と異なるメーカーのパワーコンディショナーに交換した場合、表示モニターや昇圧ユニットなどの周辺機器との互換性がなくなる恐れも考えられます。同じメーカーであっても、最新モデルに合わせて周辺機器も取り替えなければならないケースもあります。

➤関連記事:太陽光発電のメリット・デメリットとは?仕組みや特徴もチェック

パワーコンディショナーの交換

ここでは、パワーコンディショナーを交換する際の流れや、費用の目安・メーカー保証について見ていきましょう。

パワーコンディショナーを交換する流れ

パワーコンディショナーの異変に気づいたら、まずは型番や不具合箇所・太陽光発電システムの状態を確認し、メーカーや施工業者、専門の修理業者に問い合わせます。
法律上、パワーコンディショナーの設置や修理を行えるのは、第二種電気工事士の資格保持者に限られることを留意しておきましょう。

不具合箇所の確認や修理・交換の検討を行うために、現地調査が行われ、費用を見積もってもらいます。なお、修理業者は1社だけでなく、複数社に見積もりを依頼し、費用を比較するのがおすすめです。

施工日を決め、交換工事を行います。
本体交換は半日〜1日、部品交換は1〜3時間程度かかります。施工中は防犯も兼ねて依頼主が待機するようにしましょう。
工事が終了したら、パワーコンディショナーと周辺機器の接続を確認し、依頼主が最終チェックを行い完了です。

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パワーコンディショナーの交換費用相場

パワーコンディショナー本体の交換費用は、設備代金と工事代金を合わせて30〜40万円が相場です。部品のみの交換であれば、5〜10万円程度で済むケースもあります。

メーカー保証について

メーカー保証期間内であれば、交換費用が無償または割安になる可能性があります。
保証期間は短くて1〜3年、長くて10〜15年とメーカーによって幅広いです。
近年では、購入時点で10年の無償保証が付帯しており、有料で保証期間をさらに5年伸ばせるタイプも見られます。また、保証期間内に交換した場合、交換時点で再び保証期間がリセットされるサービスも存在します。

機械である以上、故障や不具合はつきものであるため、製品選びの際は保証サービスにも注目しましょう。

異変に気づいたら放置せず相談しましょう

いかがでしたでしょうか。
今回はパワーコンディショナーの寿命や故障の合図、交換のメリット・デメリットや流れを解説しました。
パワーコンディショナーは太陽光発電に欠かせない設備です。安全に効率よく経済的に発電するためには、こまめな点検と定期的なメンテナンスが必要です。
異変に気づいたら放置せず、メーカーや専門の修理業者に相談しましょう。

無料相談も受け付けているので、詳しくはエネうる公式サイトを参照してください。

この記事を書いた人

エネうる 広報部

エネうるの広報担当です。太陽光発電所の基礎知識を更新していきます。これから太陽光発電所の購入や売却をお考えの方は、ぜひご参考にしてください。

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